関西の方なら、1月17日は特別な思いで過ごされる方は多いのではないでしょうか。
私もそのうちの一人です。神戸市須磨区の実家は、見事に全壊。ただ、父と母はその時大きなケガも無かったのが幸いでした。
それから1ヶ月もの間、朝日放送の報道特番の為カンズメ状態でした。
実は、担当していた「おはよう朝日です」や「ワイドABCDE~す」というテレビの情報番組の仕事に対して、「このまま、この仕事をしていていいのだろうか?」と疑問を持ちはじめていたときでした。
忙しく、時間に追われて取材し編集し放送する。そうしながら追われるように次の打ち合わせ。
放送番組は、オンエアしてしまうと空気のように消えてしまい蔭も形も無くなる。それが無性に切なくて。時間をかけて編集したものが、毎日毎日はかなく消えていって、満足感に浸る暇もなく次の取材へ。
朝と夕の2番組かけもちしていた事もあり、精神的にすさんでおりました。
本当に「辞めようか」と思った時に、阪神大震災。
震災報道に携わったことで、大きく考え方が変わりました。「伝えることの大切さ」そして
「伝えることの出来る幸せ」
もちろん、すべて伝えきれるものでもありません。
ピーキューブは、番組の制作会社です。
しかし、華やかなタイトルCGを作るデザイナーや、ロケに出て特集を作るディレクターもいますが、そういった、一般の人が想像するテレビの制作スタッフとは別に、テロップやグラフや表などを作る仕事やスタジオ周りやOAの時の副調整室での仕事も多く担当しています。
これは一見、地味なのですが、正確に早くわかりやすく伝えるという意味では重要な仕事です。
この仕事は阪神大震災の時にライフラインの情報を出すのに大変苦労した事で「絶対必要!」と感じて力を入れてきました。今では、非常に優秀なスタッフも育っていて誇りにおもっています。
当時は、写真のような黒に白地で印刷されたものがテロッパーとして使われていました。いちいち専用の機械で印刷せねばならず、震災当時パンクしてしまったのです。
(写真は当時の「紙テロップ」)
そのとき、たまたまアップルから交渉して借りていたMac(8500)が副調整室にあり、役に立ったのです。震災発生が早朝で、おはよう朝日ですのスタジオからそのまま報道特番に流れたというラッキーもありましたが、そのMacでフォトショップを使ってテロップを緊急に作って出したのでした。
だからといって、被災者が救われたとは思っていません。ただ、被災地近くから全国に「SOS」を発信できたと思っています。
情報を早く、正確に、わかりやすく伝えることはピーキューブのMissionだと思っており、
平常時はそれを楽しく興味深く伝える事ができればと、1.17を振り返り再確認しました。
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池田由利子
株式会社P-CUBE 代表取締役社長